今日は、桐郷のニット市場を見てきました。

5月というと、日本ではこれから夏物が本格的に動く時期です。店頭も気温も、まだまだ夏に向かっている感覚だと思います。
でも、中国の仕入れ現場では、すでに冬物の準備が始まっています。
ニットは特に、仕入れのタイミングが大事な商材です。
実際に市場を歩いてみると、全体の可動は6割くらいという印象でした。まだ中国国内のオーダーはそこまで多くなく、市場全体としては本格稼働前の空気があります。
ただ、外国人向けに貿易をしている店は、少しずつ動き始めています。
新作も少しずつ出てきていますし、去年の売れ筋や、去年やり切れなかった商品を探すには、かなり良い時期だと感じました。
5月のニット仕入れは、単価を抑えやすい

5月の桐郷ニット市場は、価格面ではかなり狙い目です。
中国国内のオーダーがまだ少ないため、工場や市場側も本格的に忙しくなる前です。この閑散期をうまく使うと、ニットをかなり安く仕入れられる可能性があります。
特に定番商品や、去年売れた型をもう一度仕込む場合は、この時期の仕入れがかなり効いてきます。
8月以降になると、状況は変わります。
秋冬物のオーダーが一気に増え、糸の値段、人件費、工場の忙しさが上がっていきます。そうなると、今の価格より高くなる傾向があります。
もちろん、8月以降は新作もたくさん出ます。
だから、5月に何でもかんでも仕入れればいいという話ではありません。
今の時期に向いているのは、価格で勝負したい商品、定番商品、去年見ていなかったけれど新鮮さのある商品、そして現物でお買い得に買える商品です。
桐郷のニット市場は、現物がある店もあります。
良い現物があれば、かなりお買い得に仕入れられることがあります。この時期は、そういう掘り出し物を探すには向いています。
市場で見えた今年のニット傾向

今年の流れを見ていると、いくつか根強い傾向があります。
まず、パール使いの商品。
ニットにパールを合わせたデザインは、相変わらず市場に多く出ています。少し女性らしさを出しやすく、単価を上げやすい見え方にもなります。

次に、リボン使いの商品。
リボンは去年から引き続き強い印象です。甘めのデザインが好きなお客さんには、まだまだ提案しやすいと思います。
そして、シャギー素材。
ふわっとした表面感のあるニットは、見た目にも冬らしさが出やすく、店頭で目を引きます。
さらに、ファー使いの商品も多く見ました。
ファー付きのカーディガンや、ボリューム感のある羽織りものは、今年もニットの主力アイテムになっていく可能性があると感じています。
もちろん、どの商品が合うかはお客さんによって違います。
かわいい系が強い店なのか、きれいめが強い店なのか、価格重視なのか、見た目のインパクト重視なのか。
そこを考えずに仕入れると、いくら単価が安くても売り切るのは難しくなります。
閑散期仕入れは、戦略があってこそ活きる

仕入れは、単に安いものを買うことではありません。
仕入れは仕掛けであり、ある意味では賭けでもあります。
大事なのは、どのような組み立てで、どのように販売していくかです。
5月のような閑散期に安く仕入れて、実売期にしっかり売れる形を作る。ここまで考えて初めて、早めの仕入れが活きます。
特に定番商品は、この時期に仕込む価値があります。
定番は大きく外しにくく、安く仕入れられれば利益も作りやすいです。
ベスト、カーディガン、セットアップ、ワンピース、スカート、スーツ系など、桐郷の市場にはいろいろなアイテムが出ていました。
一方で、最近の気候も考える必要があります。
夏が長く、冬の期間が短くなっているので、重すぎる冬物を大量に仕込むのは慎重に見た方がいいと思います。
暖冬でも動きやすい軽めのニット、早い時期から着られるベストやカーディガン、見た目に冬感が出るけれど着用期間が長い商品。
そういう視点も、これからの仕入れでは大事になってきます。
戦略なくして勝利なし
桐郷ニット市場は、冬物仕入れを考えるうえでかなり重要な場所です。
5月の段階では市場全体がまだ本格的に動き切っていないからこそ、価格を抑えた仕入れがしやすい。
ただし、その安さを活かすには、販売戦略が必要です。
去年売れたものをもう一度仕込むのか。
今年らしいパール、リボン、シャギー、ファー使いを入れるのか。
定番を安く押さえて利益を作るのか。
現物をうまく使って、早めに店頭へ投入するのか。
仕入れは、現場で商品を見ることも大事ですが、その前後の組み立てがもっと大事です。
冬に向けて、良い仕入れができるといいですね。
戦略を持っていきましょう。
戦略なくして勝利なしです。

コメント