コラム中国仕入れ

【現地レポ】白だけ全滅。300枚検品して35枚を確保 ― 中国ローカル品質と日本基準の“ズレ”

コラム


今日は、お客様の“欠けている白だけ”を確保するために、工場の倉庫へ乗り込み検品しました。
結果は――約300枚をチェックして、出荷可能と判断できたのは35枚
中国のローカル品質と日本基準の差を、現場でまざまざと体感した一日でした。


背景:白50枚が全不良、再生産も不可

  • 同一工場から一度入荷→一部はすでに出荷済み。
  • しかし白だけは50枚中50枚が不良
  • お客様は白を必須指定。再生産を依頼するも、工場は「もうやりたくない」の一点張り。
  • 代替工場も見つからず、納期までに新規生産は断念
  • 最後の手段として、元工場の倉庫在庫から“良品だけ”を選別することに。

倉庫での実戦:午前11時開始 → 約4時間

  • 倉庫環境はお世辞にも良いとは言えず、袋詰めの山からひたすら選別。
  • 当初の日本基準では**「ほぼ全部NG」。お客様に不良箇所の写真**を送り、許容ラインを再確認
  • それでも「不良は不良」。気持ちは複雑…それでも最低必要数の35枚をなんとか確保。

主な不良例(白で起こりがち)

  • 黒点・汚れ・黄ばみ(白は特に目立つ)
  • 糸始末の甘さ、ほつれ、目飛び
  • パイピングや刺繍の歪み
  • アイロン・プレスムラ、折れ跡
  • 生地傷・ピリング

工場側の論理:「中国国内基準では良品。あなたの検品が厳しいから取引できない」
実際、現地では“良品扱い”で普通に販売されるレベルでした。ここが“基準のズレ”。


結果

  • 検品数:約300枚
  • 確保数:35枚(お客様と合意した“下げた基準”でぎりぎり)
  • 作業時間:約4時間
  • 正直に言えば、日本基準で胸を張れるレベルではない
  • それでも「白がないと売り場が成立しない」というお客様の事情に最大限寄り添い、“最善”を選びました

現場で学んだこと

  1. 色=白はリスクが高い
    汚れ・透け・黄ばみ・縫製誤差が“見える”。白の発注は、基準の明文化+余裕ある納期が必須。
  2. “基準の可視化”が命
    文字ではなく画像付きNG例/OK例を“先に”共有。ゴールデンサンプルを保持し、検査基準も最初に決める。
  3. ローカル品質=悪ではない
    使う市場(国内/輸出)で求められる基準が違うだけ。用途に応じた線引きが必要。
  4. 代替手段の設計
    同型番でも色ごとに工場を分ける二段階検品(中間+最終)現金買いの現物対応など“逃げ道”を常に用意。
  5. 納期と品質はトレードオフ
    “納期最優先”か“品質最優先”か、案件ごとに優先順位を明確化して合意しておく。

次回への改善メモ(自分用)

  • 受注前に色別の難易度ヒアリング(特に白/淡色)。
  • **検品基準票(写真付き)**を見積と一緒に提示。
  • 中間検品の義務化(縫製ライン or 仕上げ前タイミング)。
  • 二社目の当てを常に準備(小ロットでも引き受ける工場のネットワーク拡充)。
  • “どうしても必要な色”は先行確保+上乗せ枚数で歩留まりを吸収。

まとめ

  • 白50枚全不良→再生産不可という状況から、倉庫在庫を現地検品して35枚確保
  • 品質基準の“見える化”と合意形成が、やはり最重要。
  • 中国市場のプロダクトは“前提を理解して発注”すれば活用できるが、日本基準で出荷するには工程設計と検品設計が必須です。
  • 今回も良い勉強になりました。

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