私がまだタイで仕入れをしていた頃、バンコクとチェンマイを中心に、年に3〜4回は現地へ通っていました。
お目当ては、日本の夏に映える“タイコットン”と、独創的な雑貨たち。
当時のタイ商品は、日本市場では珍しく、
「中国にはない個性で差別化できる商材」 として非常によく売れました。
ここでは、私が現場で感じていた“タイ仕入れの魅力と変化”をまとめて紹介します。
■ プラトゥナーム市場 & ボーベー市場


バンコクを代表する衣料品卸エリア。
通路ギリギリまで商品が積まれ、人と商品がひしめき合う独特の熱気があります。
- デニムのリメイクバッグ
- カラフルなトップス
- タイダイ染めのシャツ
- 手作り感のある雑貨類
どれも個性的で、一期一会の出会いが多い市場でした。
商品の回転が速いため、前回あった商品が次回には消えていることも多く、
バイヤーには“瞬時の判断力”が求められます。
■ チャトチャック・ウィークエンドマーケット


週末だけ開く巨大マーケット。
衣料品から雑貨、アート、バッグ、アクセサリーまで、とにかく品揃えが桁違いです。
とくに雑貨系は日本の店頭で強く映え、
**「中国では絶対に見つからないデザイン」**が売れ筋でした。
お菓子柄のポーチ、ポップなプリント小物、カラフルな布雑貨など、
視認性の高いアイテムは陳列した瞬間にお客様の目を引きました。
■ タイ独自のテキスタイル:バティック & タイダイ
タイの布文化は他国と一線を画しています。

● バティック(臈纈染)
一点一点模様が異なり、まるで“布のアート”。
壁に飾れるほど存在感があり、コレクション用途にも向いています。
● タイダイ染め
大胆な色使いと動きのある模様が特徴。
店頭で非常に映えるため、夏物の強いアクセントになりました。
これらは特定のファン層にとても刺さり、リピート買いにつながりやすい商材でした。
■ チェンマイの魅力:ナイトバザール & 小規模工場
チェンマイはバンコクとは違い、ゆったりとした“手仕事文化”が感じられる街。

● ナイトバザール
夜になると活気が爆発し、
雑貨、アパレル、バッグ、日用品まであらゆる商品が並びます。
バイヤーにとっては宝探しのような楽しさがあります。
● ローカル工場
チェンマイ周辺には小規模工場が多く、
小ロットでも柔軟に対応してくれることが魅力でした。
私も何度か工場へ足を運び、
素材の風合いを活かしたオリジナル商品を発注した経験があります。
■ そしてタイといえば“食の魅力”も外せない


仕入れでタイを訪れていた頃、私が毎回楽しみにしていたのが タイ料理の美味しさ です。
たとえば、屋台で焼かれている大ぶりのエビ。
香ばしい香りとプリッとした食感は、現地でしか味わえない格別の美味しさでした。
さらに、
- トムヤンクン
- ココナッツミルクの料理
- 青パパイヤのサラダ(ソムタム)
- どこで食べても安定して旨いカオマンガイ
など、仕入れの合間に食べるローカルフードはどれも外れなし。
特にバンコク名物の 「ゴーアーン・カオマンガイ」(ピンクのカオマンガイ) には、私もよく通っていました。
シンプルなのに奥深い味で、仕入れ疲れの体に染み渡ります。
仕入れ先の市場を回り、夕方は屋台街へ。
仕事と食が自然と一体になるのがタイ仕入れの醍醐味でもありました。
■ しかし市場は変化する。為替と流行の波
ここ数年は為替の影響もあり、
タイ製品の価格が日本の小売と合わなくなってきました。
さらにファッションが“シンプル化”したことで、
派手なデザインやエスニック系の需要も縮小。
結果として、
「本当に好きな人だけが買う niche(ニッチ)商品」
というポジションへと移行しています。
ただし、これは商品の価値が落ちたという意味ではありません。
タイの布文化や手仕事は今でも輝いており、
丁寧にその魅力を伝え続けているショップは確実に存在します。
■ 今からタイ商材を扱うなら?
私はこう考えています。
👉 少量でも良いので、まずは“テスト販売”をするべき。
エスニックブームは今はありませんが、
好きな人には深く刺さるジャンルです。
小ロットで試し、反応を見ながら、
お客様の声を吸い上げてラインナップを調整するのが最もリスクが低い方法です。
市場が静かな今だからこそ、
個性的な商品が逆に新鮮に見える可能性もあります。
■ タイ仕入れの魅力・まとめ
- 他国にない個性がある
- 一点ものが多く、差別化しやすい
- 手仕事の温かさが商品価値につながる
- 市場に熱気と活気がある
- バイヤーとして“見て回る楽しさ”が段違い
もしまた仕入れに行く機会があれば、
タイは今でも十分に魅力ある仕入れ先だと私は思います。
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