5月の広州は、すでに気温36度。

外を歩くだけでもかなり暑く、体感としてはもう真夏です。
そんな中、広州のアパレル市場は夏物の真っ盛りでした。
ただ、日本のメーカーさんや小売店さんは、目の前の夏物だけを見ているわけにはいきません。
7月、8月に販売する晩夏初秋商品を、今の段階から考えて仕入れていく必要があります。
これがなかなか難しいところです。
現地は真夏。気温は36度。市場にも夏物が並んでいる。
でも、売り場では少し先を見て、秋の立ち上がりをどう作るかを考えないといけません。
晩夏初秋は「夏素材、秋カラー」が基本
晩夏初秋の商品で大事なのは、素材は夏でも、見た目に少し秋を感じさせることです。
7月、8月はまだまだ暑いです。
最近の日本の気候を見ても、猛暑の日が長く続く傾向があります。
その中で、本格的な秋素材を早く入れすぎても、暑くて着られません。
だから、晩夏初秋は「夏素材、秋カラー」が基本になります。
綿素材、薄手素材、さらっとしたポリエステル素材など、暑い時期にも着やすい素材を選ぶ。

そのうえで、色目を少しダークにしたり、モノトーンにしたり、柄で秋の雰囲気を出したりする。
これが、夏真っ盛りの中で秋を演出する仕入れの考え方です。
セール時期でも、新作投入は必要
7月、8月になると、日本の小売店はセールに入ります。
夏物は売り切るために値下げが必要になることもあります。
でも、売り場をセール品だけにしてしまうと、新鮮さがなくなります。
だからこそ、夏の新作、そして初秋を見据えた新作を入れる必要があります。
日本には四季があります。
まだ暑くても、売り場には少しずつ次の季節を感じさせるものが必要です。
とはいえ、真夏の広州で秋物を選ぶのは簡単ではありません。
現場で売れている形を見ながら、色を少し落ち着かせる。
袖を七分丈にする。
透け感のある羽織りを入れる。
夏素材でも、見た目に秋を感じる柄や色を選ぶ。
そうやって、暑さと季節感のバランスを取っていきます。
立ち上がりはボトムで変化を出す

今回、特に感じたのは、晩夏初秋の立ち上がりはボトムで攻めるのも良いということです。
「おしゃれは足元から」と言われますが、ボトムを変えるだけでコーディネートの雰囲気はかなり変わります。
トップスはまだ薄手のブラウスやカットソーでも、ボトムを少し秋らしくすると、売り場全体の印象を変えやすいです。
今回の市場でも、デニムや黒系ボトム、装飾のあるパンツが目に入りました。
モノトーン系、ドット柄、迷彩柄、アニマル柄なども、秋の立ち上がりには使いやすいと思います。

夏物の延長で着られるけれど、見た目には少し季節が進んで見える。
そういう商品が、晩夏初秋には重要になります。
羽織りと重ね着アイテムが使いやすい

もうひとつ大事なのは、羽織りです。
暑い時期でも、冷房対策や日焼け対策で羽織りを求めるお客さんは多いです。
綿素材を求める声は多いと思いますし、夏には欠かせない素材です。
ただ、ポリエステルでもさらっとした生地であれば、日焼け対策や冷房対策として十分使えます。
特に透け感のある羽織りは、暑さを感じにくく、晩夏初秋にはかなり相性が良いです。
現状の夏物にプラスワンできる商品。
手持ちのタンクトップやTシャツ、ワンピースの上に重ねられる商品。
こういうアイテムは、秋の演出をしやすく、売り場にも変化を出しやすいと思います。
仕入れは戦略なくして勝利なし
仕入れは、ただ市場でかわいいものを選ぶだけではうまくいきません。
自分のお客さんに目を向けることが大事です。
何を求めているのか。
今、何が売れているのか。
セール時期に何を残し、何を新作として入れるのか。
7月、8月の暑さの中で、どこまで秋を見せるのか。
ここを分析してから仕入れに臨むことが、成功の鍵だと思います。
今回の広州仕入れでは、気温36度という真夏の現場でありながら、晩夏初秋に向けた商品選びの難しさと面白さを改めて感じました。
夏素材で涼しく着られること。
秋カラーや柄で季節感を出すこと。
ボトムで変化を出すこと。
透け感のある羽織りや重ね着アイテムをうまく使うこと。
このあたりを意識すると、暑い時期でも次の季節につながる売り場を作りやすくなります。
計画や戦略なくして勝利なし。
これは、どの仕入れでも同じです。
暑い広州の現場で汗をかきながら、改めてそう感じた一日でした。

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