「中国仕入れ=安くて儲かる!」と思っている方も多いと思います。確かにそれは事実ですが、実際にやってみると”甘くない現実”にも直面します。この記事では、私自身が経験してきたリアルな失敗談も交えながら、中国仕入れのデメリットを具体的にご紹介します。
1. 品質にばらつきがある

実例:サンプルは完璧だったのに…?
2023年にレディース用ウールコートを100着発注したときのこと。サンプルは文句なしの仕上がりだったので安心して量産を依頼しました。しかし、実際に納品された商品のうち15着に不良がありました。
- 裏地の縫い目がずれている
- ボタンの取り付け位置が左右で違う
- 袖丈が片方だけ長い
原因を確認したところ、量産は別の縫製チームが担当しており、技術力が異なっていたとのこと。同じ工場でもラインによって品質が違うことはよくある話です。
2. 言語の壁・文化の違い

実例:伝わったと思ったら全然違った!
「この生地はストレッチありますか?」とWeChatで問い合わせたところ、「YES」と返事が来たので安心して発注。
しかし届いた生地はまったく伸びず…。確認したら、先方は「ちょっと柔らかい=ストレッチがある」と勘違いしていたとのこと。
→ ポイントは、曖昧な表現を避けること。
写真・動画・テキスト・スペック表などで、具体的に細かく伝える必要があります。
3. 納期が守られない

実例:春節リスクを甘く見た失敗
2023年1月中初旬、2月下旬納品予定で発注した商品が、なんと届いたのは3月下旬。
理由は「春節(旧正月)の影響でスタッフの帰省・交通の混乱・資材の遅れ」が重なったから。しかも、中国では事前に休みに入る人も多く、カレンダー通りには動いていません。
→ 対策:春節前後1ヶ月は”仕入れが止まる”と考えて計画しましょう。
4. 輸送・通関トラブル

実例:税関で止まって想定外の関税!
EMSで発送された商品が日本の税関でストップ。「素材構成の記載がない」「用途が不明」などの理由で、輸入許可が下りずに1週間以上保留。
さらに、通関後に想定していなかった関税が発生し、利益が大幅に減少。
→ 対策:インボイスや梱包明細書をしっかり作成し、税関トラブルを未然に防ぐ。
5. 最小ロット(MOQ)の高さ

実例:MOQ500枚からってマジ!?
あるシャツメーカーに問い合わせた際、「最低ロットは500枚から。色は2色までOK」との回答。
初心者には在庫リスクが大きすぎる数量です。
→ 対策:MOQが少ない業者(例えば1688の一部店舗や、小規模な個人工場)を探すか、仲介業者を通して少量交渉を試みる
*MOQ = Minimum Order Quantity(最小発注数量)とは最低何個から注文を受け付けます」という数量のことです。
6. 知的財産リスク(模倣品)

実例:インスタでバズったデザイン、実はアウト!?
「〇〇風デザイン」として販売していたTシャツが、実は海外ブランドの登録デザインだったことが発覚。日本のフリマアプリで出品停止+警告を受けたことがあります。
→ 対策:ブランドロゴや著作権が絡むデザインは絶対に避ける。 オリジナルデザインの製作が安全です。
7. 為替の影響を受けやすい

実例:円安で仕入れコスト1.2倍に!?
2022年からの急激な円安で、前年に同条件で仕入れた商品が1.2倍のコストに跳ね上がりました。
→ 対策:為替レートをこまめにチェックし、見積もりに含める形で価格調整を。
【まとめ】中国仕入れは”知っていれば怖くない”!
デメリットばかりに見えたかもしれませんが、これらはすべて「事前に知っていれば対処できること」です。
経験と準備があれば、中国仕入れは今でも非常に魅力的な選択肢です。
ぜひ中国仕入れを活かして下さい!
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